04/20/14 作品更新−内戦



 本館 Gallery に新作をアップした。今回はSF作品だが、ありがちな内容になってしまったなあと少々反省している。

 最近制作しているSF作品は、地形の造形をいかして遠くから眺望するような構成のものが多いので、もっとミクロの視点で細部が見える内容にしようと作り始めたらこうなってしまった。典型的なSF映画の一場面みたいでまるでひねりがない。どうしたら改善できるのか、時間を置いた後に検討し直したのだが、アイデアが湧かないまま頓挫した次第だ。

 こういう内容になったもう一つの原因は、背景として取り入れたロボットを使いたかったからだ。

 このアイテムは、遠い昔にDAZから購入した「A.M.S. RT-05」なのだが、長らく使う機会がなくお蔵入りになっていた。DAZのサイトで見たときには「これは使える」と思ったのだが、実際に画面上に配置してみるとどうも冴えない。とりわけ遠景に置くと、いったいこれは何だと思えるような有り様で、結局使い道が分からないまま放置していたのが実態である。

 今回、市街戦の場面で背景にロボットの体の一部が見えるようなアングルで取り入れたらどうだろうと思い付いてやってみたらそこそこいけそうだったので、それを起点に制作が始まった。要するにコイツは、どこまでいっても主役がはれないヤツなのだ。

 だいたい、いつかこうした戦闘ロボットが現実に開発されたとして、いったいどういう場面に使われるのだろう。

 頭部に操縦席と武器・弾薬を装備し二足歩行で動くとなると、重心が不安定になり動きはのろくなる。戦場の足場はかなり悪いから、歩兵でも迅速に移動できないのに、頭でっかちの二足歩行ロボットは満足に動き回れるのだろうか。よほど革新的な二足歩行システムが生み出されない限り、相当の確率で戦場で転ぶと思うな(笑)。

 更に言えば、転んだ場合致命的なのは、ロボットの構造上起き上がれないことだ。人間が起き上がる時の体の動きを考えれば分かるが、転んでから起き上がるには、関節の動きだけではなく曲げやひねりが必要。どう向きに転んでも起き上がれるロボットなんて、到底開発できないと思う。いやその前に、ロボットが転んだ瞬間、中に乗っている操縦者が衝撃で気絶するか(笑)。

 そうした二足歩行ロボットの弱点を知っていれば攻めるのは極めて簡単だ。歩兵が携帯ロケット弾でロボットの脚を狙えば良い。重心が不安定なので脚が少しでも傷つけば自由な動きは封じられる。人間や動物なら、片足に怪我を負っても負傷した足をかばいながら元気な方の足を使って移動できるが、ロボットにはそんな複雑なことは到底できない。操縦している者には、ロボットの脚がどうおかしくなって、何ができて何ができないのかを判断することすら難しいだろう。

 戦車はキャタピラーを壊されて動けなくなると、狙われ放題になって鉄の棺桶と化す。中に山ほど弾薬積んでいるから砲弾を撃ち込まれたら間違いなく死ぬ。二足歩行ロボットも同じ運命をたどるだろう。おまけに、戦車なら立ち往生したら乗組員はすぐハッチを開けて脱出できるが、ロボットだと、あんな高い操縦席からどうやって地上に降りるのだろう。更にひっくり返ったロボットの操縦席から抜け出すとなると、転んだ向きによっては一大仕事だ。

 ちょっと考えただけでもこんなに厄介なシロモノを、高いお金出して量産する国がいるだろうか。

 やはり全てのSFは真面目に考えてはいけないのだ。SFの邦訳は空想科学だが、科学的に考えると多くのSFは陳腐である。科学を除いて空想だけで楽しまないと、SFというのは成り立たない。それが改めて確認できたのが今回の作品ということ。


(C) Stardust Crossing. All rights reserved.