No.005 大気のテンプレートをインポートする、または自作して保存・公開する


* 以下の解説は「Vue 5 Esprit」を前提に書いています。


前回の「No.004」では、空の色を自分の好みのものに変える方法について解説した。しかし、自分でイチから作らなくとも、世の中には、自作の大気テンプレートを無償公開している方がたくさんいる。こうしたものを使ってみるのも1つの方法かもしれない。今回は、こうしたテンプレートをダウンロードしてライブラリに登録する手順を説明しよう。

また、自分で、出来のいい大気テンプレートを作ることができた場合、それをライブラリに登録する方法、そしてそれを上記の寛大なユーザーの方々と同じように自分のホームページで配布する方法を、あわせて記しておきたい。



● 大気テンプレートのダウンロード

まずは、ネットで無償公開されている大気テンプレートをライブラリに登録する方法を紹介しよう。そのためには、どこかから無償公開の大気テンプレートをダウンロードして来なくてはならない。

ここでは、「No.003」にも登場した「Renderocity」から無償公開の大気テンプレートをダウンロードしてきて、具体的事例にそって説明することにしよう。
(*「No.003」でも申し上げたが、「Renderocity」で上記ファイルをダウンロードするためには、登録(無料)が必要)


今回は、これをダウンロードすることにした。

これは、「Renderocity」の「Free Stuff」ページで「Choose A Free Stuff Area」から「Vue」を選ぶと出て来る。


ダウンロードして得られたZIP形式の圧縮ファイルを解凍すると、左図のようなファイルが得られる。

この「atm」という拡張子を持つファイルが、大気テンプレート本体である。今回は、5つのテンプレートがパックになっている。



さて今回は、このファイルを最終的にライブラリに登録することを見越して、Vueインストール時にマイドキュメントの中に作られる「e-on software」フォルダに収めることにした。

この「e-on software」フォルダの中には、更に幾つかのフォルダが自動的に作られている。外部からダウンロードして来たり、自作したりして出来たVue関連ファイルは、ここに収めて下さいという趣旨のようである。


「e-on software」フォルダの中には、外部から取り込んだり各自で自作した各種のファイルを分類して収納できるように、幾つものフォルダがあらかじめ作られている。

このうち、大気テンプレートを収めることを想定して作られているのは「Atmospheres」フォルダである。今回は、ダウンロードして来たファイルを解凍して得られた「atm」という拡張子を持つファイルの全て(全部で5つ)を、ここにコピーか切り取りで貼り付けよう。



● ダウンロードした大気テンプレートを読み込む

ダウンロードした大気テンプレートをVueに読み込むには2つのやり方がある。これは、ダウンロードしてきた3DCGデータを読み込むときに、「No.001」と「No.002」で説明したのと同じである。

1つの方法は、「新規作成」をクリックしたときに表示される大気テンプレートの読み込み画面から、ファイルを指定し読み込む方法で、これは読み込むつどファイルを指定しなければならない。

取りあえずどんなファイルなのかを見るためにこれで読み込んでみるのならいいが、気に入って何度も使うようだと、そのたびにファイルを指定するのは手間かもしれない。


おなじみの大気テンプレートの読み込み画面。ダウンロードしたファイルを読み込むには、まずウィンドウ最下段右側のフォルダ・マークのアイコンをクリックする。



出て来たファイルの指定画面で、ファイルを保存しているフォルダと、実際のファイルを指定すればよい。



● ダウンロードした大気テンプレートをライブラリに登録する

ダウンロードした大気テンプレートが気に入って何度も使うようだと、ライブラリに登録して、大気の読み込み画面から直接読み込んだ方が簡単である。

このライブラリへの登録方法も、「No.002」で3DCGデータをライブラリに登録する際に説明したのと同じである。



今度は、ウィンドウ最下段の一番左「新規コレクション」と表示されるアイコンをクリックする。


出て来たファイルの指定画面で、ファイルを保存しているフォルダを指定すればよい。


次に、Vue上で表示されるフォルダの名前をどうつけるかを尋ねる画面が登場する。元の名前(左図にある「Atmospheres」)のままでいいなら、そのまま「OK」を押す。ここでは「Download」と名付けることにした。


さて早速、ライブラリへ登録した新規テンプレ−トを見てみよう。

画面上のツールバーの一番左端にある「新規作成」アイコンをクリックする。

出て来た大気テンプレートの一番下に、先ほど登録した「Download」の名前があるはずだ。

これを選択すると、左図のようにダウンロードしてきた「atm」ファイルが表示される。


● 他の無償公開ファイルへの応用

上に示した大気テンプレートのダウンロード・登録・使用の手順は、他のファイルでもだいたい同じである。

「Renderocity」などインターネット上の各種サイトで公開されているファイルは、大気だけでなく、テクスチャや関数など多岐にわたる。これらも同じような手順でライブラリへ登録可能なので、皆さんで試してみられたらどうか。



● 自作した大気テンプレートをライブラリに登録する

さて、大気テンプレートの話に戻ろう。他の人が作成した大気テンプレートを使わせてもらうのもいいが、自分なりに大気エディタを操作して作成しているうち、結構気に入った大気の状態ができた場合、上記と同じくライブラリに登録できる。

一旦ライブラリに登録しておきさえすれば、好きなときに呼び出せるので何かと便利である。早速やってみよう。




ややインスタント作品だが、ちょっと大気エディタをいじって、こんなのを作った。

今回は、これを保存することにしよう。


画面最上段の「大気」をクリックし、出て来たドロップダウン式の表示から「大気の保存」をクリックする。


保存するフォルダはどこでもよいが、この際あまりテンプレートの保存場所が散らばらないよう、先ほど出て来た「e-on software」フォルダの中の「Atmospheres」に統一することにした。このあたりは、皆さんのお好きなように。

あとは、

「ファイル名」(保存ファイルそのものの名前)、
「題名」(Vueの大気テンプレート画面で表示される名前)

を付けて「保存」を押せばよい。

ここでは、「ファイル名」を「Original_Sunset01」に、「題名」を「逆光の夕日」とした。
なお、上図最下段にある「説明」は付けても付けなくともよいが、ホームページなどでこの自作の「atm」ファイルを公開・配布する場合には、ここに作者名やサイト名、簡単な説明などを付しておくのもよい。



登録した自作ファイルがライブラリに保存されているか確認しよう。

先ほどと同じように、画面上のツールバーの一番左端にある「新規作成」アイコンをクリックする。

出て来た大気テンプレートの一番下に、先ほど登録した「Download」を選択すると、左図のように「逆光の夕日」ファイルが表示される。



● 自作した大気テンプレートを他の人に配布する

ここまで読んできた人ならもうお分かりだろうが、上記で自作の大気テンプレートを保存した「Atmospheres」フォルダに、先ほど登録画面で「ファイル名」として付けた「Original_Sunset01」ファイルが出来ているはずである。これをそのまま配布すればよい。




この「Original_Sunset01」ファイルをコピーして配布すればよい。

簡単でしょ?





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