No.006 絵を使って川や池を作る
* 以下の解説は「Vue 5 Esprit」を前提に書いています。 |
Vueでは、地形を呼び出して加工すれば簡単に山や丘を作ることができる。水面を呼び出せば海や湖も作れる。しかし、曲がりくねって流れる川はどうだろうか。 山を二つ作ってそこに水面を呼び出せば、川に見えなくもない。ただ、曲りくねって流れる川を自在に作るには少々手間がかかる。今回は、これを絵を使って比較的簡単に作る方法を説明しよう。 |
● まず、川の絵を用意する |
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蛇行した川を作るために、川の蛇行の様子を描いた絵を用意しよう。といっても難しいものではなく、川の蛇行の様子を上空から大雑把にとらえた感じで描けばよい。別に、パソコン上でペイント系ソフトを使って描かなくとも、紙に描いたものをスキャナで取り込んでもよいし、デジカメに撮って取り込んでもよい。 この絵では、白い部分が標高の高い部分を、黒い部分が低い部分を表すことになる。一番簡単なのは、白い画面に黒のエアブラシでザッと曲がった線を描けばよい。まぁ要するに、その程度のものでよいのである。 絵の保存形式は、jpegかbitmapか好みのものを選べばよい。 |
これはペイント系ソフトを使って描いたもの。 川を表す黒い帯をぼかした感じにしているが、この白から黒に変わるグラデーションの幅を広く取ると、川岸がゆるやかになる。 逆にグラデーションなしの黒いはっきりした線を描けば、川岸は切り立った崖のようになる。 |
● 地形データに川の絵を適用する |
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まずは、川の絵を適用するために地形を作ろう。画面左のツールバーから直接生成地形を読み込む。デフォルトの状態だと少々地形が小さいので、ここでは縦横を倍に拡大している。 読み込んだ地形を選択した状態でダブルクリックするか、右クリックして出て来たツリー図から「オブジェクトの編集」を選択すると、地形エディタの画面が出てくる。川の絵は、このエディタを使って読み込むことになる。 |
地形エディタのおなじみの画面。現在選択されている地形がプレビューで示されている。これは初期設定のままの形状である。 先ほど用意した川の絵を読み込むには、左側に並ぶアイコンから、赤丸で囲んだ「画像」をクリックする。 |
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そうすると、左図のような画面が出てくる。2つある小さな画面の左側は、今現在選択されている地形の凹凸を、白黒画像で表したものである。 用意した川の絵を読み込むためには、左側画面下の「読み込み」ボタンをクリック。 |
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先ほど用意した川の絵を指定する。 「読み込み」ボタンをクリックすると、左のような画面が出て来るが、このウィンドウの下にあるフォルダ型のアイコンをクリックして、画像ファイルを保存してあるフォルダを探す。該当のフォルダを開いて画像ファイルを指定し「開く」を押す。 |
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川の絵を適用したあとの画面。 最初に示した白黒画像と比べて、どの部分か分かりますか? |
● 川の表情の調整 |
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実は、先ほど読み込んだ川の絵は、100%地形に適用されるように設定したのだが、元の地形と合成された形で川の絵を適用することも出来る。この合成比率を調整して、川の表情を変えてみよう。 |
先ほど、川の絵を読み込む際に出て来たこの画面で、合成比率を変更できる。 2つの画面の下にある「合成モード」や「比率」のスライド・バーを動かすことにより、川の感じが変わる。 何がどんなふうに変わるのかは、実際に色々試してみて、各人で操作方法を会得して下さい。 |
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上で合成比率を調整し終わったあと、地形エディタの右側タブから「侵食」「効果」などを変更して川の表情を変えることができる。 |
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合成モードや合成比率の変更、地形エディタでの微調整を経た後、カメラ位置やライティングをセットしてレンダリングしたもの。 |
● 様々な絵の活用 |
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以上の説明により、絵を地形に反映する方法はマスターできたと思うが、これは川を作る場合だけでなく、様々な地形を作り出すのに利用できる。 ちょっと面白い活用事例を、使った絵とともに下に掲載しておこう。どんな作品を作り出すかは、皆さんの工夫次第である。 |
星型の湖 元になった画像は次のようなもの |
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音符型の島 元になった画像は次のようなもの |
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